発達障害 自分以外はみんな敵

長男は幼稚園の頃から、

ママ友との食事の席でも

友達と遊ぶより大人の輪に

混じる事が多かった。

今思えばその頃から、

コミュニケーションの

取り方がわからなかったのだと思う。

小学校に入学した後は、

あまり問題なく過ごせていた

ように見えた

友達も時々家に呼び

楽しくゲームをしてた

放課後、学校から帰ってすぐに

遊びにもよく出かけていた

ただ、いつもネガティブ発言

ばかりする事は気になっていた。

起きてもいない明日の事を、

眠りにつくまで

「〇〇になったらどうしよう」

と不安に感じていた。

正直、話を聞くのも

面倒くさかった。

どんなに話をしても、

ネガティブな感情は改善しなかった

「どうして、あなたは

いつもそうなの?」

「どうして、起きてもいない事を

悪いように考えるの?」

その言葉を何度言ったか

わからない。

4年生で不登校が始まり

スクールカウンセラーさんに

月に1回会っていた。

そこでは、しっかり受け答えをし

明るく振舞っていた

中学生になり、

1年生の時は毎日学校に通った。

でも、授業中なのに

私語ばかり聞こえてくる環境

それを注意しない先生

注意されたとしても、

私語を続ける生徒

そんな状況を彼は

ひどく嫌った。

「自分は空気になりたい。

教室にいても誰も自分に

気づかないでほしい。

誰ともかかわりたくない。」

何故そう思うのか聞くと、

授業中のザワザワした感じ

休み時間のギャーギャーした声

とても不快

いつも教室から

逃げ出したくなると言った。

そして、そのザワザワしている

クラスの人全員

自分の敵に見えるとも。

中学2年になり、

また不登校が始まった

スクールカウンセリングは

続いたけど、話の内容は

いつも家で何をしているかとか

好きなゲームは何かとか

本人を刺激しない内容の話を

小一時間ほどするだけものだった。

私はある時、民間の

カウンセラーさんに行こうと提案し

息子もそれを受け入れた。

2~3回そこに通った後

カウンセラーさんから

連絡があった。

「今度、お母さんだけで

来てください。」

約束の日に、私だけで

カウンセラーさんに会いに行き

話を聞いた。

「息子さんですが、

おそらくアスペルガー症候群

だと思います。」

正直、初めて聞く言葉だった。

私の頭の中は?????

でいっぱいになった。

「それはなんですか?」

ものすごくドキドキしながら

聞いたのを今でも覚えている。

一通りの説明を受けて、

茫然とした。

でも、そのアスペルガー症候群の

特徴を聞いた時

まるで息子の事を

言っているかのように聞こえ

すぐに腑に落ちた。

病院へ行き検査をすることを

勧められ

息子にはなんと言って

検査をさせるか相談した。

そして、息子には

「強迫性障害の疑い」があるから

病院で検査しようと話した。

検査の結果が出た時も

まずは私だけで話を聞いた。

やっぱり

カウンセラーさんが言う通り

アスペルガー症候群という

診断結果だった。

今は正式には自閉スペクトラム症

分類されるものだ。

やっぱりか・・・

というとても切ない気持ちと

今までの彼の言動や行動が

すべて障害によるものだったのだと

納得できた瞬間でもあった。

本人にどう伝えるべきか

医師と相談したけど

やっぱり正直に話したほうが

今後通院もしやすいだろうという

事になり、その場に息子を呼び

医師から説明してもらった。

病院を出て、家までの帰り道

息子がにっこにこした顔

「よかった。俺って障害があるから

残念な感じだったんだ。安心した。」

そんな言葉が返ってくるとは

思わなかった。

私は今まで散々

「どうしてあなたはそうなの?」

責めるような言い方

してきた事を謝った。

そうしたら、泣けてきた。

この子はずっと、生き辛かったのだ

やる事、いう事、みんな

「どうしてあなたは・・・」と

私に責められてた。

ただ、自分の思った事を

言っていただけなのに

ただ、自分の思った事を

やってただけなのに

どうしてそれがダメなの?って

ずっと思って生きてきたはず。

そう思ったら、どんどん泣けた。

ごめんね、ごめんねと

ずっと謝った。

息子は笑いながら、

「しょうがないじゃん、

わからなかったんだし」

と優しい言葉をくれた。

これが、2016年8月の事。



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